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地方自治法

地方自治法 第100条

条文

第100条

第1項

普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の事務(自治事務にあつては労働委員会及び収用委員会の権限に属する事務で政令で定めるものを除き、法定受託事務にあつては国の安全を害するおそれがあることその他の事由により議会の調査の対象とすることが適当でないものとして政令で定めるものを除く。次項において同じ。)に関する調査を行うことができる。この場合において、当該調査を行うため特に必要があると認めるときは、選挙人その他の関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求することができる。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第1項)

都道府県や市町村の議会は、その事務(一部を除く)を調査でき、特に必要なときは関係人に出頭・証言・記録の提出を求めることができます。

  • 都道府県や市町村の議会は、その都道府県や市町村の事務について調査を行うことができます(除かれる事務は下のとおり)。

  • 自治事務のうち、労働委員会と収用委員会の権限に属する事務で調査の対象から除かれるものは、政令で定めます。

  • 法定受託事務のうち、国の安全を害するおそれがあることなどの理由で議会の調査の対象にふさわしくないとして除かれるものは、政令で定めます。

  • 議会は、調査のため特に必要があると認めるときは、選挙人などの関係人に、出頭・証言・記録の提出を求めることができます。

第2項

民事訴訟に関する法令の規定中証人の尋問に関する規定(過料、罰金、拘留又は勾引に関する規定を除く。)は、この法律に特別の定めがあるものを除くほか、前項後段の規定により議会が当該普通地方公共団体の事務に関する調査のため選挙人その他の関係人の証言を請求する場合に、これを準用する。この場合において、民事訴訟法第二百五条第二項中「、最高裁判所規則で」とあるのは「、議会が」と、「最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使用してファイルに記録し、又は当該書面に記載すべき事項に係る電磁的記録を記録した記録媒体を提出する」とあるのは「電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法をいう。)により提供する」と、同条第三項中「ファイルに記録された事項若しくは同項の記録媒体に記録された」とあるのは「提供された」と読み替えるものとする。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第2項)

議会が調査のため関係人に証言を求めるときは、民事訴訟の証人尋問の決まり(過料・罰金などの規定を除く)をあてはめます。

  • 民事訴訟に関する法令
  • 議会が調査のため選挙人などの関係人に証言を求める場合(第1項)には、この法律に特別の定めがあるものを除き、民事訴訟に関する法令の証人の尋問に関する規定(過料・罰金・拘留・勾引に関する規定を除きます)をあてはめます。

    • 民事訴訟に関する法令
  • その際、民事訴訟法第205条第2項の「、最高裁判所規則で」を「、議会が」と読み替えることとされています。

    • 民事訴訟法
  • 民事訴訟法第205条第2項の「最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使用してファイルに記録し、又は当該書面に記載すべき事項に係る電磁的記録を記録した記録媒体を提出する」を「電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法をいう。)により提供する」と読み替えることとされています。

    • 民事訴訟法
  • 民事訴訟法第205条第3項の「ファイルに記録された事項若しくは同項の記録媒体に記録された」を「提供された」と読み替えることとされています。

    • 民事訴訟法

第3項

第一項後段の規定により出頭又は記録の提出の請求を受けた選挙人その他の関係人が、正当の理由がないのに、議会に出頭せず若しくは記録を提出しないとき又は証言を拒んだときは、六箇月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第3項)

議会の調査で出頭や記録の提出を求められた選挙人などが、正当な理由なく出頭・提出・証言を拒むと、拘禁刑か罰金に処せられます。

  • 議会の調査のための出頭や記録の提出の請求(第1項後段)を受けた選挙人などの関係人が、正当な理由がないのに、議会に出頭しないか、記録を提出しないか、証言を拒んだときは、6か月以下の拘禁刑か10万円以下の罰金に処せられます。

第4項

議会は、選挙人その他の関係人が公務員たる地位において知り得た事実については、その者から職務上の秘密に属するものである旨の申立てを受けたときは、当該官公署の承認がなければ、当該事実に関する証言又は記録の提出を請求することができない。この場合において当該官公署が承認を拒むときは、その理由を疎明しなければならない。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第4項)

関係人が公務員として知った事実で職務上の秘密だと申し立てられたものは、議会は官公署の承認なしに証言や記録の提出を求められません。

  • 選挙人などの関係人が公務員としての立場で知った事実について、その人から職務上の秘密にあたると申し立てられたときは、議会は、その立場にかかわる官公署の承認がなければ、その事実についての証言や記録の提出を求めることはできません。

  • この場合に官公署が承認を拒むときは、その官公署は、拒む理由を疎明(一応確からしいと示すこと)しなければなりません。

第5項

議会が前項の規定による疎明を理由がないと認めるときは、当該官公署に対し、当該証言又は記録の提出が公の利益を害する旨の声明を要求することができる。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第5項)

議会は、官公署が承認を拒む理由の疎明(一応確からしいと示すこと)に理由がないと認めるときは、官公署に声明を求めることができます。

  • 議会は、官公署が証言や記録の提出の承認を拒む理由の疎明(第4項)に理由がないと認めるときは、その官公署に、その証言や記録の提出が公の利益を害するという声明を求めることができます。

第6項

当該官公署が前項の規定による要求を受けた日から二十日以内に声明をしないときは、選挙人その他の関係人は、証言又は記録の提出をしなければならない。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第6項)

官公署が求められた声明を20日以内にしないときは、関係人は証言や記録の提出をしなければなりません。

  • 承認を拒んだ官公署が、公の利益を害するという声明の要求(第5項)を受けた日から20日以内に声明をしないときは、選挙人などの関係人は、証言や記録の提出をしなければなりません。

第7項

第二項において準用する民事訴訟に関する法令の規定により宣誓した選挙人その他の関係人が虚偽の陳述をしたときは、これを三箇月以上五年以下の拘禁刑に処する。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第7項)

議会の調査で宣誓した選挙人などが、うその陳述をすると、拘禁刑に処せられます。

  • 議会の証言の請求にあてはめる民事訴訟に関する法令の規定(第2項)によって宣誓した選挙人などの関係人が、うその陳述をしたときは、3か月以上5年以下の拘禁刑に処せられます。

第8項

前項の罪を犯した者が議会において調査が終了した旨の議決がある前に自白したときは、その刑を減軽し又は免除することができる。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第8項)

宣誓した関係人が虚偽の陳述をして(第7項)、議会で調査が終わった旨の議決の前に自白したときは、その刑を軽くするか免除することができます。

第9項

議会は、選挙人その他の関係人が、第三項又は第七項の罪を犯したものと認めるときは、告発しなければならない。ただし、虚偽の陳述をした選挙人その他の関係人が、議会の調査が終了した旨の議決がある前に自白したときは、告発しないことができる。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第9項)

関係人が出頭の拒否などやうその陳述の罪を犯したと認めたら、議会は告発しなければなりません。(ただし、例外があります。)

  • 議会は、選挙人などの関係人が、正当な理由なく出頭・記録の提出・証言を拒む罪(第3項)か、宣誓した後にうその陳述をする罪(第7項)を犯したと認めるときは、告発しなければなりません。

  • ただし、うその陳述をした選挙人などの関係人が、議会で調査が終わったという議決がある前に自白したときは、議会は告発しなくてかまいません。

第10項

議会が第一項の規定による調査を行うため当該普通地方公共団体の区域内の団体等に対し照会をし又は記録の送付を求めたときは、当該団体等は、その求めに応じなければならない。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第10項)

議会が調査(第1項)のためその都道府県や市町村の区域内の団体などに問い合わせをしたり記録の送付を求めたりしたときは、その団体などは求めに応じなければなりません。

第11項

議会は、第一項の規定による調査を行う場合においては、あらかじめ、予算の定額の範囲内において、当該調査のため要する経費の額を定めて置かなければならない。その額を超えて経費の支出を必要とするときは、更に議決を経なければならない。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第11項)

議会は、調査をするときは前もって予算の範囲内で経費の額を定め、それを超えるときはあらためて議決しなければなりません。

  • 議会は、都道府県や市町村の事務に関する調査(第1項)を行う場合は、前もって、予算の定額の範囲内で、その調査に必要な経費の額を定めておかなければなりません。

  • その額を超えて経費を支出する必要があるときは、議会は、あらためて議決を経なければなりません。

第12項

議会は、会議規則の定めるところにより、議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行うための場を設けることができる。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第12項)

議会は、会議規則に従い、議案の審査や議会の運営について協議・調整する場を設けることができます。

  • 議会は、議案の審査や議会の運営について協議や調整を行うための場を設けることができます。

  • この場の設け方は、会議規則で定めます。

第13項

議会は、議案の審査又は当該普通地方公共団体の事務に関する調査のためその他議会において必要があると認めるときは、会議規則の定めるところにより、議員を派遣することができる。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第13項)

議会は、議案の審査や調査などのため必要があると認めるときは、会議規則に従い、議員を派遣することができます。

  • 議会は、議案の審査や、その都道府県や市町村の事務に関する調査のため、そのほか議会で必要があると認めるときは、議員を派遣することができます。

  • 議員の派遣の仕方は、会議規則で定めます。

第14項

普通地方公共団体は、条例の定めるところにより、その議会の議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部として、その議会における会派又は議員に対し、政務活動費を交付することができる。この場合において、当該政務活動費の交付の対象、額及び交付の方法並びに当該政務活動費を充てることができる経費の範囲は、条例で定めなければならない。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第14項)

都道府県や市町村は、条例の定めに従って、議会の会派や議員に、調査研究などの活動の経費の一部として政務活動費を交付できます。

  • 都道府県や市町村は、その議会の議員の調査研究などの活動に役立てるため必要な経費の一部として、その議会の会派や議員に政務活動費を交付することができます。

  • 政務活動費の交付は、条例で定めます。交付は、その条例の定めに従って行います。

  • 政務活動費の交付の対象・額・交付の方法と、政務活動費を充てることができる経費の範囲は、必ず条例で定めます。

第15項

前項の政務活動費の交付を受けた会派又は議員は、条例の定めるところにより、当該政務活動費に係る収入及び支出の状況を書面又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)をもつて議長に報告するものとする。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第15項)

政務活動費を受けた会派や議員は、その収入と支出の状況を議長に報告することとされています。

  • 政務活動費(第14項)の交付を受けた会派や議員は、その政務活動費の収入と支出の状況を、書面か電磁的記録で議長に報告することとされています。

  • この報告の仕方は、条例で定めます。

  • 「電磁的記録」とは、電子的方式、磁気的方式そのほか人の知覚では認識できない方式で作られる記録で、コンピューターによる情報処理に使われるもののことです(これ以降の規定でも同じ意味です)。

第16項

議長は、第十四項の政務活動費については、その使途の透明性の確保に努めるものとする。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第16項)

議長は、政務活動費(第14項)の使い道の透明性の確保に努めることとされています。

第17項

政府は、都道府県の議会に官報及び政府の刊行物を、市町村の議会に官報及び市町村に特に関係があると認める政府の刊行物を送付しなければならない。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第17項)

政府は、都道府県と市町村の議会に、官報と政府の刊行物(市町村には特に関係があるもの)を送付しなければなりません。

政府は、次の議会に、それぞれ次のものを送付しなければなりません。

  • 都道府県の議会には、官報と政府の刊行物

  • 市町村の議会には、官報と、市町村に特に関係があると認める政府の刊行物

第18項

都道府県は、当該都道府県の区域内の市町村の議会及び他の都道府県の議会に、公報及び適当と認める刊行物を送付しなければならない。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第18項)

都道府県は、その区域内の市町村の議会と他の都道府県の議会に、公報と適当と認める刊行物を送付しなければなりません。

第19項

議会は、議員の調査研究に資するため、図書室を附置し前二項の規定により送付を受けた官報、公報及び刊行物を保管して置かなければならない。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第19項)

議会は、議員の調査研究のため、図書室を設け、送られてきた官報・公報・刊行物を保管しなければなりません。

議会は、議員の調査研究に役立てるため、次のことをしなければなりません。

  • 図書室を設けること

  • 政府や都道府県から送付を受けた官報・公報・刊行物(第17項・第18項)を保管しておくこと

第20項

前項の図書室は、一般にこれを利用させることができる。

ざっくり口語訳(by ジチテン編集部)(第20項)

議会の図書室(第19項)は、一般の人に利用させることができます。