条文
第100条
第1項
ざっくり口語訳(第1項)
都道府県や市町村の議会は、その事務(一部を除く)を調査でき、特に必要なときは関係人に出頭・証言・記録の提出を求めることができます。
都道府県や市町村の議会は、その都道府県や市町村の事務について調査を行うことができます(除かれる事務は下のとおり)。
自治事務のうち、労働委員会と収用委員会の権限に属する事務で調査の対象から除かれるものは、政令で定めます。
法定受託事務のうち、国の安全を害するおそれがあることなどの理由で議会の調査の対象にふさわしくないとして除かれるものは、政令で定めます。
議会は、調査のため特に必要があると認めるときは、選挙人などの関係人に、出頭・証言・記録の提出を求めることができます。
この項を引用している条文(8件)
前条第一項の規定は、地方自治法第百条第一項に規定する労働委員会及び収用委員会の権限に属する事務で政令で定めるものに…
前条第二項の規定は、地方自治法第百条第一項に規定する議会の調査の対象とすることが適当でないものとして政令で定めるも…
…の法律に特別の定めがあるものを除くほか、前項後段の規定により議会が当該普通地方公共団体の事務に関する調査のため選挙人…
第一項後段の規定により出頭又は記録の提出の請求を受けた選挙人その他の関係人が、…
議会が第一項の規定による調査を行うため当該普通地方公共団体の区域内の団体等に対し照会…
議会は、第一項の規定による調査を行う場合においては、あらかじめ、予算の定額の範囲内にお…
…るところにより、第七十四条の三第三項及び第百条第一項後段(第二百八十七条の二第七項において準用する場合を含む。)の規定により…
…団体の議会」とあり、第九十八条第一項及び第百条第一項中「普通地方公共団体の議会」とあり、及び「議会」とあり、第九十八条第二項…
第2項
ざっくり口語訳(第2項)
議会が調査のため関係人に証言を求めるときは、民事訴訟の証人尋問の決まり(過料・罰金などの規定を除く)をあてはめます。
- 民事訴訟に関する法令
議会が調査のため選挙人などの関係人に証言を求める場合(第1項)には、この法律に特別の定めがあるものを除き、民事訴訟に関する法令の証人の尋問に関する規定(過料・罰金・拘留・勾引に関する規定を除きます)をあてはめます。
- 民事訴訟に関する法令
その際、民事訴訟法第205条第2項の「、最高裁判所規則で」を「、議会が」と読み替えることとされています。
- 民事訴訟法
民事訴訟法第205条第2項の「最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使用してファイルに記録し、又は当該書面に記載すべき事項に係る電磁的記録を記録した記録媒体を提出する」を「電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法をいう。)により提供する」と読み替えることとされています。
- 民事訴訟法
民事訴訟法第205条第3項の「ファイルに記録された事項若しくは同項の記録媒体に記録された」を「提供された」と読み替えることとされています。
- 民事訴訟法
この項を引用している条文(2件)
第百条第二項、第三項、第七項及び第八項の規定は、前項の規定による関係人の出頭及び証言…
第二項において準用する民事訴訟に関する法令の規定により宣誓した選挙人その他の関…
第3項
ざっくり口語訳(第3項)
議会の調査で出頭や記録の提出を求められた選挙人などが、正当な理由なく出頭・提出・証言を拒むと、拘禁刑か罰金に処せられます。
議会の調査のための出頭や記録の提出の請求(第1項後段)を受けた選挙人などの関係人が、正当な理由がないのに、議会に出頭しないか、記録を提出しないか、証言を拒んだときは、6か月以下の拘禁刑か10万円以下の罰金に処せられます。
この項を引用している条文(2件)
第百条第二項、第三項、第七項及び第八項の規定は、前項の規定による関係人の出頭及び証言にこれを…
議会は、選挙人その他の関係人が、第三項又は第七項の罪を犯したものと認めるときは、告発しなければならない。…
第4項
ざっくり口語訳(第4項)
関係人が公務員として知った事実で職務上の秘密だと申し立てられたものは、議会は官公署の承認なしに証言や記録の提出を求められません。
選挙人などの関係人が公務員としての立場で知った事実について、その人から職務上の秘密にあたると申し立てられたときは、議会は、その立場にかかわる官公署の承認がなければ、その事実についての証言や記録の提出を求めることはできません。
この場合に官公署が承認を拒むときは、その官公署は、拒む理由を疎明(一応確からしいと示すこと)しなければなりません。
この項を引用している条文(1件)
議会が前項の規定による疎明を理由がないと認めるときは、当該官公署に対し、当該証言又…
ざっくり口語訳(第5項)
議会は、官公署が承認を拒む理由の疎明(一応確からしいと示すこと)に理由がないと認めるときは、官公署に声明を求めることができます。
議会は、官公署が証言や記録の提出の承認を拒む理由の疎明(第4項)に理由がないと認めるときは、その官公署に、その証言や記録の提出が公の利益を害するという声明を求めることができます。
この項を引用している条文(1件)
当該官公署が前項の規定による要求を受けた日から二十日以内に声明をしないときは、選挙人その…
ざっくり口語訳(第6項)
官公署が求められた声明を20日以内にしないときは、関係人は証言や記録の提出をしなければなりません。
承認を拒んだ官公署が、公の利益を害するという声明の要求(第5項)を受けた日から20日以内に声明をしないときは、選挙人などの関係人は、証言や記録の提出をしなければなりません。
ざっくり口語訳(第7項)
議会の調査で宣誓した選挙人などが、うその陳述をすると、拘禁刑に処せられます。
議会の証言の請求にあてはめる民事訴訟に関する法令の規定(第2項)によって宣誓した選挙人などの関係人が、うその陳述をしたときは、3か月以上5年以下の拘禁刑に処せられます。
この項を引用している条文(3件)
第百条第二項、第三項、第七項及び第八項の規定は、前項の規定による関係人の出頭及び証言にこれを準用する…
前項の罪を犯した者が議会において調査が終了した旨の議決がある前に自白したとき…
…会は、選挙人その他の関係人が、第三項又は第七項の罪を犯したものと認めるときは、告発しなければならない。…
ざっくり口語訳(第8項)
宣誓した関係人が虚偽の陳述をして(第7項)、議会で調査が終わった旨の議決の前に自白したときは、その刑を軽くするか免除することができます。
この項を引用している条文(1件)
第百条第二項、第三項、第七項及び第八項の規定は、前項の規定による関係人の出頭及び証言にこれを準用する。
ざっくり口語訳(第9項)
関係人が出頭の拒否などやうその陳述の罪を犯したと認めたら、議会は告発しなければなりません。(ただし、例外があります。)
議会は、選挙人などの関係人が、正当な理由なく出頭・記録の提出・証言を拒む罪(第3項)か、宣誓した後にうその陳述をする罪(第7項)を犯したと認めるときは、告発しなければなりません。
ただし、うその陳述をした選挙人などの関係人が、議会で調査が終わったという議決がある前に自白したときは、議会は告発しなくてかまいません。
ざっくり口語訳(第10項)
議会が調査(第1項)のためその都道府県や市町村の区域内の団体などに問い合わせをしたり記録の送付を求めたりしたときは、その団体などは求めに応じなければなりません。
第11項
ざっくり口語訳(第11項)
議会は、調査をするときは前もって予算の範囲内で経費の額を定め、それを超えるときはあらためて議決しなければなりません。
議会は、都道府県や市町村の事務に関する調査(第1項)を行う場合は、前もって、予算の定額の範囲内で、その調査に必要な経費の額を定めておかなければなりません。
その額を超えて経費を支出する必要があるときは、議会は、あらためて議決を経なければなりません。
第12項
ざっくり口語訳(第12項)
議会は、会議規則に従い、議案の審査や議会の運営について協議・調整する場を設けることができます。
議会は、議案の審査や議会の運営について協議や調整を行うための場を設けることができます。
この場の設け方は、会議規則で定めます。
第13項
ざっくり口語訳(第13項)
議会は、議案の審査や調査などのため必要があると認めるときは、会議規則に従い、議員を派遣することができます。
議会は、議案の審査や、その都道府県や市町村の事務に関する調査のため、そのほか議会で必要があると認めるときは、議員を派遣することができます。
議員の派遣の仕方は、会議規則で定めます。
第14項
ざっくり口語訳(第14項)
都道府県や市町村は、条例の定めに従って、議会の会派や議員に、調査研究などの活動の経費の一部として政務活動費を交付できます。
都道府県や市町村は、その議会の議員の調査研究などの活動に役立てるため必要な経費の一部として、その議会の会派や議員に政務活動費を交付することができます。
政務活動費の交付は、条例で定めます。交付は、その条例の定めに従って行います。
政務活動費の交付の対象・額・交付の方法と、政務活動費を充てることができる経費の範囲は、必ず条例で定めます。
この項を引用している条文(2件)
前項の政務活動費の交付を受けた会派又は議員は、条例の定めるところにより、当該…
議長は、第十四項の政務活動費については、その使途の透明性の確保に努めるものとする。
第15項
ざっくり口語訳(第15項)
政務活動費を受けた会派や議員は、その収入と支出の状況を議長に報告することとされています。
政務活動費(第14項)の交付を受けた会派や議員は、その政務活動費の収入と支出の状況を、書面か電磁的記録で議長に報告することとされています。
この報告の仕方は、条例で定めます。
「電磁的記録」とは、電子的方式、磁気的方式そのほか人の知覚では認識できない方式で作られる記録で、コンピューターによる情報処理に使われるもののことです(これ以降の規定でも同じ意味です)。
ざっくり口語訳(第16項)
議長は、政務活動費(第14項)の使い道の透明性の確保に努めることとされています。
第17項
ざっくり口語訳(第17項)
政府は、都道府県と市町村の議会に、官報と政府の刊行物(市町村には特に関係があるもの)を送付しなければなりません。
政府は、次の議会に、それぞれ次のものを送付しなければなりません。
都道府県の議会には、官報と政府の刊行物
市町村の議会には、官報と、市町村に特に関係があると認める政府の刊行物
第18項
ざっくり口語訳(第18項)
都道府県は、その区域内の市町村の議会と他の都道府県の議会に、公報と適当と認める刊行物を送付しなければなりません。
第19項
ざっくり口語訳(第19項)
議会は、議員の調査研究のため、図書室を設け、送られてきた官報・公報・刊行物を保管しなければなりません。
議会は、議員の調査研究に役立てるため、次のことをしなければなりません。
図書室を設けること
政府や都道府県から送付を受けた官報・公報・刊行物(第17項・第18項)を保管しておくこと
この項を引用している条文(1件)
前項の図書室は、一般にこれを利用させることができる。
ざっくり口語訳(第20項)
議会の図書室(第19項)は、一般の人に利用させることができます。